2020/06/17 15:13

子供たちは皆、性格、興味関心、得意なことや苦手なこと、学び方、感じ方、成長 の仕方など、一人一人が違ったものをもっています。その一つ一つが世界に一つし かない大切な個性です。 
 
大人になるまでの長い道のりで、個性と個性が絡み合い、人との関わりや集団での 様々な活動の中で、学習、人間関係、生活、気持ちなどで、うまくいかなかったり、 悩んだりすることがあるでしょう。 
 
 これは誰にでもあり得ることです。「今は大丈夫」と思っていても、思春期でつま ずくケースもあります。今はとても大変でも、やがて落ち着くケースもあります。 どのように成長するか、どのようなことでつまずくかは、複雑で予測が難しいもの です。 
 
 子供自身が困難を自分で乗り越えたり解決できたりすることがありますが、困り感 が長く続いたり、対処が難しくなったりして、自信や意欲を著しく失ってしまうこ とがあります。すると、「どうせ自分はダメなんだ」と、その後の成長に大きく影 響を及ぼしてしまうことがあります。 
 
 私たち周囲の大人たちが、ちょっとサポートを工夫したり、困りごとや悩みに寄り 添ったりするだけでも、子供たちはやる気が高まったり、思わぬ成長を見せたりし ます。子供たちは皆成長しようとするエネルギーを内に秘めています。子供たちが 可能性や能力、個性を大いに発揮し、自信や意欲を高めて生活や学習ができるよう に、成長の様子や必要に応じて、家庭、地域、学校とで連携してサポートしていく ことが大切です。 
 
特別支援教育は「うちには関係ないもの」ではなく、「特別なもの」でもなく、 成長の過程にある全ての子供たちにとって必要なもので大切なことです! 


                                           文:東京都小学校指導教諭(特別支援)