2020/06/23 14:30

  子供が、学習、生活、友達関係など、順調に家庭生活や学校生活を送っていればよいのですが、子供の様子が「ん? どうしたのだろう?」「なんだか最近様子がおかしい」「いつまでたっても学習面が伸びていかない」など、心配や不安を感じた場合は、みなさんはどうされていますか。

  

  ① しばらくそのまま様子を見る。

  ② 家族の中で話し合う。

  ③ 子供と話をする。

  ④ 学校(担任)に相談する。

  ⑤ 他の保護者に相談する。

  ⑥ 一人で悶々としている。

   などでしょうか。

  

   ここでは「相談する」ことに焦点をあてます。相談するということは、結構勇気が必要で難しいことなのです(もちろん感じ方に個人差はありますが…)。「どのようにお話ししようか」「私の悩みをわかってもらえるだろうか」「何を言われるかわからない」「変な目でみられたらどうしよう」などが心配になってしまうようです。

  

  家族の数だけ、親の数だけ育て方、考え方、価値観があるようです。そのどれが正しいとか間違っているとかではなく、その全てが大切にされるべきものだと思います。私が受けさせていただいたケースでは、みなさんが御自身の育て方、考え方、価値観に沿って御自身の力で良い方法を見つけ対応したり気持ちの調節をしたり解決に向けて努力をしたりしています。アドバイスをどのように生かすか(或いは、生かさないか)は、自分自身の考え、判断にかかっています。

       

  こうして見ると、相談するということは、新しい「特効薬」や「魔法」をもらうというよりは、自分にエネルギーをもらったり、自分を成長させてくれたりするものなのかなと感じます。また、相談して自分の気持ちを言葉にすることによって、もやもやした気持ちが整理され、相手と共有して安心感をもてるという効果もあります。

       

  相談するほうもされるほうも人間です。人間同士には相性というものがあります。ぜひ安心して相談できる出会いがあることを期待します。

       

  文:東京都小学校指導教諭(特別支援)

      深大出版ホームページ『こころのお便り』より

       http://jindaishuppan.jp/