2020/12/09 00:50

◎ 専門書やテレビなどでご存じの通り「子供を褒めて育てましょう」ということをよく聞きます しかしこれがなかなか難しいもので、理想通りにはいかないのが現実のようです。 


◎ 毎日子供と顔を突き合わせ、その上日常の雑多なことに追われていると、子供の気になること や直したいところばかりが目について、「いらいらしてつい怒ってしまう」「とてもじゃないけど褒め るなんてできない」という声が親御さんから多く聞かれます。なかなか子供を褒められない自分 を責めてしまっている保護者の方もいるでしょう。 

◎ 『できた→褒める』。これで意欲が高まる子供もいますが、特に苦手なものが多い、自信があま りないと感じている子供たちにとっては、「どうせ僕はできないから…」と、かえってハードルが 高くなり、ますます意欲をなくしてしまうことがあります。「どんなに頑張っても、(褒められる 基準に)追いつかない」。結果だけにこだわり、“結果主義”“成果主義”になると、「どうせダメ だから…」 「もう頑張らない」 「もうやらない」 となりやすくなります。 

◎ では、私たち大人はどうしたらよいでしょうか。 

① 結果ではなく、途中のプロセスに注目し評価する。
 ・結果がともわなくても、努力したこと、一生懸命やったことは褒める。
 「一生懸命やったね」「頑張っているね」「あきらめなかったね」「我慢したね」など 
② 100%の完成度を求めるのではなく、10%でも20%でも「できたところ」「やったところ」まで を評価する。
③ 途中の経過に対して、行動や気持ちについて言葉かけをする。 ・「やっているね」「楽しそうだね」「もう少しで終わるね」など 
④ (言葉を使わなくても)子供の笑顔には笑顔で返す。「ありがとう」を多く使う。
⑤ 無理に褒めることを探して大人が疲れ果てるより、気づいたときに声かけすればよいくら いに思っているほうがよいでしょう。 

◎ 直接的に褒められなくても、自分のことを「見ていてくれている(見張っているではありませ ん…)」「気づいてくれている」「大切に扱われている」と子供自身が感じられることで、安全・ 安心が満たされ、「やってみよう!」「頑張ってみよう!」「チャレンジしてみよう!」というエ ネルギーになっていきます。